みちびき災害・危機管理通報の試験配信内容文書

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災害・危機管理通報

準天頂衛星みちびきは、L1Sチャネルにて、測位補強情報とともに、災害に関する情報を放送しています。この災害・危機管理通報(DCR: disaster and crisis management report)は、誰でも無料でデコードできます。災害はいつ起こるか分からないので、毎月第4木曜日を目処にあらかじめ定められた内容の試験配信が行われています

私は、このDCRメッセージや信号形式に興味をもち、解析しています。

例えば、この試験に含まれる自由文形式の「南海トラフ地震」シナリオでは、漢字6文字ごとに63メッセージにわけて送信されるために、長時間にわたりメッセージ伝送がなされます。試験配信は、全11のシナリオからなります。南海トラフ地震シナリオ以外は5分間の配信であるのに対し、南海トラフ地震シナリオは20分間の配信になっています。

cumulative distribution of dcr message occurrence

この図は、2020年9月1日から2021年8月31日までの1年間にわたるDCRメッセージ観測において、同一メッセージが何回、繰り返して放送されたのかを示します。横軸が同一メッセージ再送回数、縦軸がその累積分布です。優先度が優先(pri.)のメッセージは、通常(norm.)のメッセージと比較して、同一内容メッセージがより多く繰り返して放送されています。

ところが、優先度が試験(test)のものは、同一メッセージ繰り返し回数が少なくなっています。南海トラフ地震シナリオにおいて、複数回の同一メッセージ伝送が困難なためだと予想しています。

過去の試験配信文書

上述の試験配信の公式ページでは、試験配信が終了すると、試験内容を示す文書が新しいものに置き換えられます。みちびきアーカイブなどを用いて過去データを解析するとき、以前の試験内容文書を参照できた方が便利です。

同じようなことを考えている方もいるかと思いますので、私が保存している文書を以下に示します。私の管理の都合上、ファイル名を日付のみに変更しています。新しいものから、古いものの順です。

公式ページにて、過去の配信内容文書を公開していただけると、ありがたいです。


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