RTK基準局の設置

この情報は古くなりました。 最新の情報はRTK基準局をご覧ください。

衛星測位の実験をしています。このたび、大学屋上にRTK(Realtime Kinematic)基準局を設置しました。GPS(Global Positioning System)などのGNSS(Global Navigation Satellite System)の測位精度は数十メートルと言われています。RTKは、緯度経度の既知な基準局にて測位した結果を利用して、その結果を移動局に何らかの手段で伝送して補正することにより、移動局にて数センチメートル精度での測位を目指す方法です。

RTK-GNSS基準局

対応する受信機とこの基準局データを用いれば、広島市立大学から10 km程度のエリアにおいて、リアルタイムでセンチメートルオーダーの測位が期待できます。

この基準局データは、どなたでも、事前連絡なしに、無料でご利用いただけます。ただし、利用するためにはインターネット接続が必要で、また信頼性などの理由により公共測量にはお使いいただけません。安定運用を目指していますが、ソフトウェアアップデート、機器故障、停電などのために、利用できないことのあることをご了承ください。

善意の基準局掲示板にも掲載されています。

© OpenStreetMap contributors

基準局の詳細

基準局の詳細は次の通りです。

配信元サーバアドレスとポートntrip.phys.info.hiroshima-cu.ac.jp:80 (165.242.117.17)
配信サービスNTRIP Caster
マウントポイントHCU
ユーザ名とパスワードなし(ともに空欄)
プロトコルと配信頻度RTCM 3.2, 1 Hz
対応衛星システムGPS, Galileo, BeiDou(北斗), QZSS, SBAS
周波数帯L1のみ
設置場所広島市立大学 情報処理センタ屋上(広島市安佐南区大塚東3-4-1)
座標北緯 34.44010454 度、東経 132.41478372 度、楕円体高 232.729 m
使用機材u-blox NEO M8T, Tallysman TW4721

この座標は、2018年4月1日4:00 UTCから2日04:00 UTCまでの観測により決定しました。この観測データに対して、国土交通省国土地理院の電子基準点「広島2A(佐伯運動公園)」(基線長 8.4 km)とのStatic測量を行い、fix解の平均値を採用しました。(2018年5月10日追記)

配信するRTCM3メッセージは次の通りです。

Type内容頻度 (Hz)
1002GPS L1 code and phase and ambiguities and carrier-to-noise ratio.1
1006Station coordinates XYZ for antenna reference point and antenna height.0.1
1097Full Galileo pseudo-ranges, carrier phases, Doppler and signal strength (high resolution)1
1107Full SBAS pseudo-ranges, carrier phases, Doppler and signal strength (high resolution)1
1117Full QZSS pseudo-ranges, carrier phases, Doppler and signal strength (high resolution)1
1127Full BeiDou pseudo-ranges, carrier phases, Doppler and signal strength (high resolution)1

配信されるビットレートは 4 kbit/s 程度です。

RTK体験用移動局

対応受信機がなくてもRTKを体験できるよう、擬似移動局も準備しました。インターネット接続PCがあれば、RTKを体験することができます。詳細はこちらをご参照ください。

NTRIPサーバに接続されると、single解(移動局のみにより測位を行う状態)になり、まもなく、float解(衛星から受信機までの距離が波長19センチメートルの何倍かを探索している状態)になります。しばらくそのまま待つとfix解(センチメートルオーダの測位)になります。

fix解を得るのに5分程度ですむときもある一方、30分経ってもfix解にならないこともあります。「ratio for AR validation」の値(ratio値)をみてください。ratio値は、RTK測位の信頼度を表し、0から999までの値を取ります。RTKLIBの初期設定では、ratio値が3以上でfix解になります。

測位開始した後、fix解になってすぐにfloat解に戻ることがあります。これは「ミスfix」と呼ばれる現象で、その測位結果は正しいものであるとは限りません。しばらくそのまま観測を続けると、ratio値が数100から999になり安定してfix解を得られるようになります。

マスク角(信頼性確保のために仰角の低い衛星を利用しないようにするための角度しきい値)やSNRしきい値を色々と変えてみてください。

作成日: 1st January 2018
更新日: 10th August 2019