同軸ケーブル切替機の制作

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GNSS(衛星測位)の実験をしていると、1台の受信機で複数のアンテナを切り替えて特性差を見たいことあります。同一アンテナで複数受信機の特性差をみるときにはRFスプリッタを使えば良い一方、アンテナを切り替えたいときにはその同軸ケーブルの着脱が必要になります。

この手間と時間を削減するために、同軸ケーブル切替機を作成しました。同軸リレーは、昔、ジャンク品として複数個入手したAnritsu 34K117707です。形状から、中央部からの入力信号を制御信号に応じて左側または右側に出力するもで、両端にSMAコネクタがついています。

Coaxial cable switch outlook

このリレーには3ピンの制御端子がついています。この同軸リレーを分解すると、2つのリレーが現れました。その中央端子が2つのリレーコイルのグランドにつながっていました。この制御端子に実験用電源を接続して、少しずつ電圧をあげたところ、6 Vでリレーがメークしました。そこで、制御電圧を9 Vとして、持ち運びできるように006P電池を利用するようにしました。また発光ダイオードをつけて、どちら側が選択されているのかをわかるようにしました。電流制限用の抵抗は、電源電圧が9 V、電圧降下が2 V、発光ダイオードに流す電流が10 mAから20 mAとして、500オームくらい、すなわち3番目の色が赤色の手持ち抵抗を探して、470オームにしました。これを熱収縮チューブに入れて絶縁し、空中配線しました。

Backside of coaxial cable switch

ネットワークアナライザTektronix TTR503Aを用いて、この同軸ケーブル切替機の特性を測定しました。みちびきのL1周波数、L2周波数、L5周波数をそれぞれマーカの1番、2番、5番に設定しますが、測定できる全周波数幅(フルスパン)で観測しましたので、周波数が少しずれています。はじめに、制御スイッチを切り替えて導通状態にしました。それぞれの損失が0.7 dBから0.8 dBと十分に小さく、良好です。

Power loss when switch on

次に制御スイッチを反対に切り替え、非導通状態にして、測定した損失は74 dBから78 dBと十分に大きく、これもまた良好です。

Power loss when switch off

スイッチ端子間の信号漏れ(アイソレーション)も測定しました。こちらも62 dBから65 dBと十分に大きく、安心して使えることがわかりました。

Isolation of the coaxial cable swich