Raspberry Pi Zero WHのセルラネットワーク接続

category: make

IoT (Internet of Things) では小さなコンピュータ(マイコン)をインターネットに繋ぐ必要がありますが、多くの場合はイーサネットか、無線LANを使ってインターネットに接続することになります。しかし、屋外では、やっぱりセルラーネットワークが一番です。

Raspberry PiやTinker Boardをセルラネットワークに接続するボードはいくつか販売されていますが、私はCandy Pi Liteを試してみました。ソラコムのデータ通信用SIMカード(1日あたりの利用料金が10円少々ととても安価)を入れて、最初はTinker Boardに載せてみました。

candy pi lite on tinker board

さすが対応製品。一発でインターネットに接続できました。Tinker BoardはRaspberry Piの約2倍の価格ですが、性能も2倍と言われています。また、ヒートシンクが付属し、GPIOコネクターも色分けされていて、高級感があります。LTE用のSIMカードを使っていますが、シリアル接続の460 kbit/sで運用しています。ちょうどTinker Board(やRaspberry Pi 3)と同じサイズのコンパクトさで嬉しいです。Candy Pi LiteをTinker Boardに載せて半年程度、使っていたのですが、そこまでの性能はいらないかも…と思い、Tinker Boardにはそれなりの用途で働いてもらうこととして、Candy Pi LiteをRaspberry Pi 3に載せかえました。

candy pi lite on raspberry pi 3

Raspberry Pi 3とTinker Boardとでは、バイナリの互換性はありませんので、ソフトェアは入れ直しになりましたが、こちらも快適に動作しました。ついてに、私の大好きな温湿度気圧センサBME280が搭載されているボードもつけて、環境モニタリングできるようにしました。しかし、Raspberry Pi 3を使うほどでもない、むしろ小型で低消費電力のマイコンの方が良いと思い、さらにRaspberry Pi Zero Wに載せ換えました。

candy pi lite on raspberry pi zero w

Raspberry Pi Zero Wは、初期設定が大変だと言われています。sshを有効化して、シリアルコンソールを有効にして、…などやや複雑な手順がインターネットで広く公開されています。実は、Raspberry Pi 3を持っているのでしたら、Raspberry Pi 3で環境を作り、そのmicroSDカードをRaspberry Pi Zero Wに持ってきても動きます。

これで温湿度センサつきの小型のセルラネットワーク接続マイコンができました。あとは電力測定して、リチウム電池をつないで、実際にどの程度使えるのかを試してみようと思います。