みちびき神戸主管制局見学会
見学会
公益社団法人日本航海学会(JIN)GPS/GNSS研究会にて、準天頂衛星みちびきを管制する国土交通省 神戸航空交通管制部の見学会が2022年5月27日に開催されました。
私はJIN会員ではありませんが、会員以外でも応募できました。またとない機会ですので、思い切って応募したら、嬉しいことに当選しました。見学会を通して、特に、みちびきから放送される災害・危機管理通報(DCR)の送出方法を是非とも知りたいと思っていました。
なお、みちびきホームページには、サイエンスライターの喜多充成先生による、見学会のレポートが掲載されています。
神戸航空交通管制部
神戸航空交通管制部に行くには、新幹線の新神戸駅から神戸市営地下鉄に30分くらい乗って西神南駅までゆき、そこから神戸市バスで井吹台東町7丁目でおります。静かな住宅街を通ると大きな工場が並ぶ工業団地があり、その中に管制局がありました。
管制局は、たくさんのアンテナが並び、周囲を見渡せる展望タワーのようなところを想像していましたが、実際にはおしゃれなオフィスビルのようした。入口の黄緑色の標識がなければ通り過ぎてしまいそうです。
とてもきれいな建物ですが、平成10年にできたそうです。
緊張感のある場所ではありますが、建物のそばには大きな池があり、静かな環境でした。
みちびき主管制局
研究会会長の挨拶の後、約1時間にわたり施設をご案内いただきました。見学会は、みちびき主管制局と、神戸航空交通管制部とからなりました。
みちびき主管制局では、みちびきそのものと、その信号の両方の監視が行われていました。
みちびきの信号生成を行う場所は、常陸太田と神戸にあり、それぞれに2系統あることがDCR仕様書(IS-QZSS-DCR-010)に記載されています。私は、これらを仮に神戸0系、常陸太田1系などと呼んでいました。常陸太田の設備を1系と2系、神戸の設備を3系と4系と、それぞれ呼ぶそうです。これらの4つの系は独立に動作し、一番先に届いた情報が衛星にアップロードされるそうです。
貴重な機会でしたので、しっかりと目に焼き付けてきました。
神戸航空交通管制部
空港から空港へと向かう民間飛行機の多くは、自動車に例えると高速道路のような航空路を通ります。神戸航空交通管制部では、この航空路の管制を行なっている重要な役割を担っていました。
みちびき基調講演
見学会終了後、内閣府の沼田参事官による基調講演があり、みちびきの将来についてのお話をお伺いしました。
おわりに
みちびき管制や航空管制のバックヤードを見ることができた貴重な機会でした。静かな環境でありながらも、緊張感のある場所でした。また、普段、ウェブサイトやオンライン講習会で見ている方々と直接お会いできて、感激でした。対面ミーティングは良いものだと思いました。