電動クローラの組み立て(その2)
はじめに
GPS電動クローラ(運搬車)を製作しています。
電動クローラ本体としてCuGo V3コンプリートキットを、自動制御コンピュータとしてHolybro PixHawk 6Xを、それぞれ利用しています。
現在は、PixHawkとWindows PCをつないで、PixHawkの設定を行っています。PixHawkをクローラに搭載するため、CuGo V3コンプリートキットの接続を調べました。
クローラの接続状況
このキットのバッテリは、24ボルト6Ahのリン酸鉄(LiFePO4)電池です。リン酸鉄電池は、1セルあたり3.3ボルトが出力されます。一方、ここで利用するモータは、45ワットのものです。プロポとプロポ受信機は、近藤科学のMC-8とMR-8のセットが利用されています。
そこで、クローラの配線を確認したら、次のようになっていました。FETスイッチにはCuboRexのロゴがついていました。
プロポ受信機MR-8の電源は3.0〜6.6ボルトです。MR-8には、出力A〜Hと、電源BATの合計9組コネクタが出ています。コネクタ1組は、プラス、マイナス、PWM出力の3ピンからなります。ここで、なぜ、BATに未接続で動作するのか、なぜ、DC-DCコンバータがなくても動作するのかが、わかりませんでした。
MC-8・MR-8のマニュアルを読むと、
RCカー用ESCは走行用電源と接続することでMR-8(受信機)電源を出力可能です。RCカー用ESCをご使用の場合はBAT端子に電源を接続せずにご使用ください。
と書かれていました。このESCには、24ボルトから5ボルトに変換するDC-DCコンバータが内蔵されているようです。FETスイッチユニットを提供したり、5ボルト出力可能なESCを選定するなど、これはノウハウ製品といえます。
PixHawkへの電源供給
この24ボルト電源からPixHawkに5ボルト電源を供給するため、PixHawkと同時に購入したPM02Dを利用します。
このPM02Dには、すでに廃番になったLow Voltage2S-6S
と、現行製品のHigh Voltage2S-12S
との、2つのレーティングがあります。この2つのレーティングがどのように異なるのかはホームページを見てもわかりませんでしたが、2S-6S
とは最大6セル(3.2ボルト×6セル=19.2ボルト)、2S-12S
とは最大12セル(3.2ボルト×12セル=38.4ボルト)のことでしょう。2S-6S
では、過電圧になってしまいます。裏面にこのレーティングがマークされているそうですが、私のPM02Dにはレーティングマークにチェックがありませんでした。
しかし、購入元の販売ページには、
Starting from Nov 21, 2023, pixhawk 6x combo set will come with PM02D-HV instead of PM02D-LV
には書かれていましたので、私のPM02Dは2S-12S
レーティングと信じることにしました。
そこで、FETスイッチの後に、このPM2Dを接続し、PM2DとPixHawk 6Xを接続してみました。配線は次の通りです。
無事、PixHawkに電源供給することができました。
この状態で、PixHawkとPCとを接続してみたくなりますが、それは危険です。PM2Dから5.2ボルトを供給する一方、USBポートから5ボルトを供給すると、内部の電源端子間に0.2ボルトの電位差が生じますが、電源ラインは低抵抗ですので、このラインに大きな発熱を生じる可能性があります。PixHawkにこの事態を回避する回路があるか確認してみようと思います。
おわりに
CuGo V3コンプリートキットの電源まわりを調べてみました。PM02Dを通してPixHawk 6Xに電源供給できることがわかりよかったです。少しずつ、GPS電動クローラを組み立ててゆきます。
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